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117F22

身近な人との死別に伴う悲嘆反応で誤っているのはどれか。

a 成人特有の反応である。
b うつ病との鑑別が必要である。
c 身体的影響を生じる。
d 提供されるケアをグリーフケアという。
e 時間とともに軽快する。


解答: a

回答は容易だっただろう。
ちなみに、悲嘆反応は疾患ではなくごくごく自然で健康な反応なのだが、長期化することによって「遷延性悲嘆症」という疾患になる。この疾患は2019年にICD-11によって初めて収載され、2022年にDSM-5-TRも追随した。
この「遷延」は親密な関係にあった人の死後、成人では12カ月以上、児童・青年では6カ月以上と定義されており、長期にわたる不適応的な死別反応であることが診断基準に盛り込まれている。「a. 成人特有の反応」ではないこともここでわかる。

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